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シンポジウム 研究例会 映画『For Example』をめぐって

報告:門林岳史

日時:2017年12月17日(日)13時00分~17時30分
場所:東洋大学 白山キャンパス 6312教室

プログラム:
13:00-13:10 開会の辞 三村尚彦(関西大学)
13:10-14:45 映画上映 『For Example』(1971年、監督:荒川修作)
15:00-15:40 講演 平倉圭(横浜国立大学)
15:40-16:20 講演 辻真悟(建築家、『For Example』の字幕翻訳者)
16:30-17:20 総合討論 司会進行:門林岳史(関西大学)
17:20-17:30 閉会の辞 三村尚彦(関西大学)

研究例会 映画『For Example』をめぐって(ラウンド2)

日時:2018年3月11日(日)13時00分~17時00分
場所:関西大学千里山キャンパス以文館4階セミナースペース

13:00-13:10 開会の辞 三村尚彦(関西大学)
13:10-14:45 映画上映 『For Example』(1971年、監督:荒川修作)
15:00-16:00 講演 山下宏洋(シアターイメージフォーラム)
16:05-16:55 総合討論 指定討論者:堀潤之(関西大学) 司会:門林岳史(関西大学)
16:55-17:00 閉会の辞 三村尚彦(関西大学)

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関西大学東西学術研究所身体論研究班「荒川+ギンズ『建築する身体』をめぐる考察」は、2017年12月17日(於東洋大学)、2018年3月11日(於関西大学)の2回にわたって、研究例会「映画『For Example』をめぐって」を開催した。荒川修作は、そのキャリアの比較的初期に2本の映画作品『Why not』(1969年)と『For Example』(1971年)を制作している。本研究例会では、鑑賞する機会の少ないこれらの映画作品のうち、『For Example』を上映するとともに、作品について議論した。

一回目の研究例会では、平倉圭氏、辻慎吾氏にご講演いただいた。平倉氏は、本作品を同時代の現代美術の動向のなかに位置づけるとともに、主人公である少年の特異な身体性について仔細な分析を披露した。続く辻慎吾氏は、建築家であり、荒川+ギンズが設計した三鷹天命反転住宅(2005年)に長年住んでいるという立場、さらには『For Example』の日本語字幕を担当した経験から、荒川とギンズが後年に展開した「建築する身体」という着想をすでに例証しているものとして『For Example』を解釈した。

二回目の研究例会においては、山下宏洋氏より、イメージフォーラム・フェスティバル2014で『Why not』とともに『For Example』を上映したときの模様を交えつつ、主に実験映画の系譜のなかに本作品を位置づける講演がなされた。両研究会とも講演後に、多様な領域において豊かな解釈を生む本作品をめぐって、刺激的な議論が戦わされた。

* 本企画は日本学術振興会科学研究費(基盤研究B:17H02289)「荒川修作+マドリン・ギンズ遺稿データベース構築にもとづく天命反転思想の研究」の助成により開催された。

広報委員長:横山太郎
広報委員:柿並良佑、白井史人、利根川由奈、原瑠璃彦、増田展大
デザイン:加藤賢策(ラボラトリーズ)・SETENV
2018年6月22日 発行