
特集:記憶の支持体──アンゼルム・キーファー
発行=表象文化論学会 月曜社=発売
本体価格:2,000円 ISBN:978-4-86503-202-4 C0010
2025年4月発行
◆巻頭言「張りぼての〈世界/セカイ〉の手触り」門林岳史
◆特集1:記憶の支持体──アンゼルム・キーファー
「緒言」常石史子
共同討議「工房-収蔵庫-地下墓所」香川檀+金井直+野中祐美子+田口かおり[兼司会]
「記憶に残るものと残骸」ガブリエレ・グエルチョ(田口かおり訳・解題)
「アンゼルム・キーファーの作品を保存修復士の視点から見る」アントニオ・ラーヴァ(田口かおり訳・補記)
ブックガイド
◆特集2:「世界」を引き受ける詩人・吉増剛造
「昏がりの側に別世界が燃えたつ」柳澤田美
「パフォーマンス採録」吉増剛造
「分離の詩的原理──吉増剛造の〈世界/宇宙〉」坂口周
「狩人の歌、声の舞踏」相田豊
◆論文
「猫を描く──大島弓子作品における「メディウム」としての猫」石岡良治
「フェリーニとモンド映画の比較研究──六〇~七〇年代イタリアにおける偽ドキュメンタリーを中心に」神田育也
「低速度撮影の映画様式──デーブリーン『山と海と巨人』における自然現象の高速化による「生き物」の現出」相馬尚之
「抽象彫刻のポリティクス──井上武吉《慰霊の泉》における戦争、ジェンダー、モニュメンタリティ」高橋沙也葉
「グレイソン・ペリーの人種とジェンダーへの眼差し──《小さな違いの虚栄心》の分析を中心として」中嶋彩乃
「「この子供を避雷針として使え」──荒川とギンズの映画における身体の使用」平倉圭
「「死体の生」の承認──テレサ・マルゴレス《クリーニング》を中心として」藤本流位
「古代の「理想」と「復元」──レオ・フォン・クレンツェの絵画における古代描写を通じて」三井麻央
「自己の身体に対する認識の変容──大野慶人の舞踏の稽古をめぐって」宮川麻理子
◆書評
「バレエを芸術にするための理論的模索──川野惠子『身体の言語』書評」宮川麻理子
「織り上げられた絵画──加治屋健司『絵画の解放』書評」古舘遼
「言語表現の実験性をめぐる思索の冒険──中谷森『シェイクスピアと日本語』書評」後藤隆基
「「レヴュー」そして「身体」は語り得るか――垣沼絢子『近代日本の身体統制』書評」松本俊樹
「非美学イデオロギー──福尾匠『非美学』書評」森脇透青
「世界史的カテゴリーとしてのゾンビ──福田安佐子『ゾンビの美学』書評」仲山ひふみ
「「権威簒奪者」としてのランシエール──鈴木亘『声なきものの声を聴く』書評」堀潤之
「都市に浮かぶ幾何学の島──片桐悠自『アルド・ロッシ 記憶の幾何学』書評」本田晃子