2022年7月2日(土)17:00-18:45
1階120番教室(ハイブリッド中継)

稲田俊輔 Cook'n' Talk Show
対談:食べること、書くこと、しゃべること
稲田俊輔(エリックサウス総料理長)× 三浦哲哉(青山学院大学)

 おいしい食はおのずとゆたかな言葉をたぐり寄せ、またその言葉は人をさらなる食のよろこびへと誘っていきます。雑誌やテレビに止まらず、YouTubeそしてInstagramやTwitterといったSNSにいたるまで、食をめぐる膨大な言葉がイメージとともに氾濫している今日、言葉と食べ物とはいったいどのような関係を取り結んでいるのだろう? その奔流のなかに生きる私たちにとって、食のよろこびはどのように変わりつつあるのだろう?──こうした素朴な疑問が、今回のパフォーマンス・イベントを企画するきっかけでした。

 パフォーマンス・イベント「言葉と(食べ)物」。前半では、南インド料理ブームの火付け役、エリックサウス総料理長の稲田俊輔氏をお迎えし、コロナ禍ゆえに会食の禁じられたこの学会の場で、あえて実況解説つきでお料理をご披露いただきます。題してCook’n’Talk Show。メニューは当日までのお楽しみ。場に満ちる香りとおしゃべりから、ぜひ味わいを想像してみてください。後半では、『食べたくなる本』(みすず書房)で「料理本批評」というあらたな分野を開拓した映画研究者、三浦哲哉氏をステージに迎え、「食べること、書くこと、しゃべること」について、稲田氏と存分に語りあっていただきます。言葉と食べ物との関係を支えるエピステーメーが垣間見える時間になることを期待しましょう!

稲田俊輔(いなだしゅんすけ)
鹿児島県生まれ。京都大学在学中より料理修行と並行して音楽家を志すも、飲料メーカー勤務を経て友人とともに円相フードサービスを設立。料理の道に専念することとなる。和食、フレンチ、洋食、インド料理などさまざまなジャンルのメニュー監修や店舗プロデュースを手掛ける。初めて手掛けたインド料理店は、2011年にオープンした東京駅八重洲地下街の『エリックサウス』。以後エリックサウスブランドは10店舗となり、ウェブ通販も展開中。食に対する探究心が存分に発揮されているTwitter(@inadashunsuke)での発信も話題を呼び、美味しいもの好きのファンを多数持つ。著書に『南インド料理店総料理長が教えるだいたい15分!本格インドカレー』(柴田書店)、『飲食店の本当にスゴい人々』(扶桑社新書)、『おいしいもので できている』(リトル・モア)などがある。

司会 福田貴成(東京都立大学)