日時:16:40 - 18:40
場所:大岡山西講義棟1(西5号館)レクチャーシアター

山崎亮(studio-L代表取締役、慶應義塾大学)
門脇耕三(明治大学)
白井聡(京都精華大学)
國分功一郎(東京工業大学)

建築を広く政治的な視野から考察することがこのシンポジウムの目的である。それは批判的な観点から現在と過去の建築を考察することであり、また、未来に向けて──特にコミュニティの観点から──来るべき建築のあり方を提案することでもある。コミュニティデザインに関わり常に実践の場に身を置きつつも、建築の歴史を振り返ることを決して止めない山崎亮。建築を空間と環境の創造にまつわるあらゆる行為全体と捉え、建築構法の研究を哲学や科学との関連から行ってきた門脇耕三。「永続敗戦」「国体」といったあまりにも鋭く、時には毒さえも有する概念を用いて日本社会を分析してきた白井聡。中動態の概念で哲学のみならず建築を含めた様々な分野から注目を集める國分功一郎。4人がバウハウス100周年の2019年というこの時に結集し、建築の今を問う。政治とコミュニティ…したがってコミュニズム、となればソーシャリズム、ならばそこからキャピタリズムへの批判…。もちろんこの時に東京オリンピックの諸問題を語らぬ訳にもいかぬであろう。表象文化論学会の学祭性を活かしつつ、批判的考察を怠らずに議論を深めていった時、我々はいったい何を提案できるだろうか。