日時:7月1日(土) 15:45-17:15
会場:東京大学駒場キャンパス18号館ホール

米語がネット上の「グローバル・スタンダード」になった時代に、文化概念としての「翻訳」や「交通」をいかなる形で再編成しうるのか。文学と人文知のインタラクションの消滅は、人文科学の論文から個性的な文体を奪いつつあるのではないか。「開かれた大学」というイデオロギーの猖獗によって、アカデミック・マシンの生産的な活力はかえって減衰しつつあるのではないか。書物からネットへという情報知のパラダイム・シフトは、思想史の存立基制そのものに本質的な変容をもたらしつつあるのか。知の「群島モデル」は、アルシーヴ空間と地図作成法の新形態を提案しうるのか。砂に描かれた顔のように「人間」が消え、それとともに人文主義が死滅する日をわれわれは積極的に待望すべきなのか。様々な問いの〈あいだ〉を横断しつつ、漂流しつつ、沈滞して久しい人文知の再活性化のために、今われわれはいかなる戦略を必要としているのかを探ってみたい。