PRE・face

『REPRE』創刊にあたって
広報委員長 佐藤良明

表象文化論学会の情報交換と相互刺激の場として、ニューズレター『REPRE』を用意しました。「ルプレ」と読んでも「レプリ」と読んでもかまいません。この表記は、さまざまな表意作用をゆるしましょうが、それよりもまず、名前自体の愛らしさ、転がりのよさ、(言語ナショナリズムのごときものに背を向ける)バッドな姿勢を愉しんでいただければさいわいです。

人文知の再編制という大仕事を、自他ともにみとめるかたちで、表象文化論に関わる者は引き受けた(かのようです)。ただしこの任は、個々人の研究の内部において果たされるものでもありません。編制され直すのはわたしたち自身。参画する一人ひとりが、旧来の(意識上・制度上の)縛りからみずからを解放し、創造的なつながりを獲得していくなかで、はじめて歴史が動くのだと思います。その目標を見定めつつ、『REPRE』は、直接的に有用な情報の効果的な送信と、会員と非会員にまたがる「集い」の機能の充実につとめていきます。発行は、さしあたって、年3回ということでスタートいたします。

『REPRE』の3つの合言葉──

innovation : 刷新。時代を創出していく意気込みが肝心。目的を明確にし、発信内容の質的コントールに最大の力点を置くことは言うを俟ちません。

sociability : 協調。時には非会員も含む「われわれ」の輪の拡充をめざします。

accessibility : 利便。アクセスのよさ、情報提供の素早さを考えて、紙媒体のものは作らず、ヴァーチャルな空間に情報を集約することにしました。

学会の魅力的な顔となるよう、みなさまの意見も入れて、デザイン/機能をみがいていく所存です。どうぞ頻繁に活用なさってください。

2006年7月
佐藤良明(東京大学)