編著/共著

ダヴィッド・ラプジャード、宇野邦一、江川隆男、廣瀬純、近藤和敬、大山載吉、小倉拓也、平田公威、小林卓也、佐々木晃也、小谷弥生、黒木秀房、辰己一輝、築地正明、堀真悟(著)

ドゥルーズ革命

月曜社
2025年9月
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本書はドゥルーズ生誕100年を記念し、題に「革命」を掲げる。もっとも本書が差し出す「革命」は、しばしば理念として掲げられる到達目標ではなく、世界に実際に働く力の配置を組み替え、新たな生を開くための具体的な実践の運動にほかならない。その意味で本書は、シニシズムが行為の契機を弱め、結果として現状追認へと傾きやすい現代的状況のなかで、ドゥルーズ思想がもつ生成の回路をあらためて示そうとする。

もちろん、事後的に、以前と以後で何が変化したのか、また変化ののちに何が継承されるのかを検証する作業は、今後も学術的課題として欠かせないだろう。しかし、ドゥルーズ哲学が読み継がれてきた理由は、それだけではない。ドゥルーズの思考は生成の力を内在させると同時に、それに触れる者を巻き込み、概念の使用そのものを通じて変成へと導く。本論集は、この運動が残した軌跡を集め、私たちの現在に潜む「変わりうる力」を照らし出す。

冒頭には、近年相次いで刊行されている講義録の編纂者であるダヴィッド・ラプジャードと宇野邦一の対談が置かれ、講義録の読みどころが示される。続くラプジャードの論稿は、「器官なき身体」というドゥルーズ゠ガタリを代表する概念を手がかりに、ドゥルーズ思想全体を見渡すための見取り図を与える。さらに、13名の論者がそれぞれの問題関心に応じて、概念解釈にとどまらず、政治、言語、文学、芸術など多方面から論考を寄せている。本書は記念論集であると同時に、ドゥルーズ研究/受容の現在を示す一冊となっている。

(黒木秀房)

広報委員長:原瑠璃彦
広報委員:居村匠、菊間晴子、角尾宣信、二宮望、井岡詩子、柴田康太郎
デザイン:加藤賢策(ラボラトリーズ)・SETENV
2026年2月28日 発行