13:00-15:00(12:30 開場)

【ディスカッサント】
・トマス・ラマール(マギル大学)
・津堅信之(京都精華大学)
・石岡良治(批評家)

司会:土居伸彰(東京造形大学)

シンポジウム:複数のレイヤーが蠢く──トマス・ラマール『アニメ・マシーン』から出発して

トマス・ラマール著『アニメ・マシーン』(2009年)は、精緻な作品分析と映画理論、現代思想、日本アニメにかんする多彩な議論の参照によって「アニメ」(日本製の商業アニメーション)に潜むメカニズムを探究している。そこに浮上するのは、蠢く無数のレイヤーの動的な関係性が駆動させる、機械(マシーン)としてのアニメの驚くべき姿である。このシンポジウムでは、本書が描き出したアニメの動的な構造を検討するために、日本において独自の発展をみせる「リミテッド・アニメーション」の議論をスタート地点とし、「アニメ」というカテゴリーに働く力学、作品分析による「レイヤー合成」の概念といったトピックをめぐって討議する。