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表象文化論学会第3回大会プログラム

表象文化論学会第3回大会
2008年7月5日(土)・6日(日)
早稲田大学・小野梓記念講堂(5日)/東京大学・駒場キャンパス(6日)

■7月5日(土)早稲田大学・小野梓記念講堂(早稲田キャンパス・27号館)
14:00−16:00
第一部:シンポジウム「文学と表象のクリティカル・ポイント」 
【パネリスト】東浩紀・中原昌也・堀江敏幸・古井由吉
【司会】芳川泰久  

16:30−17:30
第二部:「かろうじて夏の夜の幻想」
川上未映子・坂本弘道・清水一登

18:00−20:00 懇親会(関係者のみ)


■7月6日(日)東京大学・駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム1~3
事前登録:不要 参加費:会員=無料/非会員=1,000円
10:00-12:00
パネル1:コラボレーションルーム1
写真行為の現場
交差する「それは‐かつて‐あった」──フォトモンタージュの意味作用/井上康彦(東京藝術大学)
ハンス・ベルメールの芸術実践とステレオ写真の関係/調文明(東京大学)
スナップショット」再考──「コンポラ写真」を中心に/冨山由紀子(東京大学)
【コメンテイター】田中純(東京大学)【司会】冨山由紀子(東京大学)

パネル2:コラボレーションルーム2
構想力と表象の臨界──言霊、芸術、人間的自然
人間的自然と詩的想像力──ヴィーコと宣長/友常勉(東京外国語大学)
富士谷御杖における倫理的構想力──〈言霊倒語〉という方法/岩根卓史(立命館大学)
構想力の射程──シモーヌ・ヴェイユと西田幾多郎/今村純子(慶應大学)
【コメンテイター】【司会】岩崎稔(東京外国語大学)

13:00-13:45 総会(会員のみ):コラボレーションルーム1

14:00-16:00
パネル3:コラボレーションルーム1
権力者の肖像
変容する皇帝──ルドルフ二世の肖像画をめぐる考察/坂口さやか(東京大学)
複製技術時代のレーニン/河村彩(東京大学)
戦時期及び占領期における昭和天皇の肖像/小山亮(明治大学)
【コメンテイター】加治屋健司(広島市立大学)【司会】平倉圭(東京大学)

パネル4:コラボレーションルーム2
可謬的人間の表象
崇高論におけるこころの働き方についての考察──『判断力批判』第一部解釈への一視点/大熊洋行(東京大学)
罪責からの倫理──テオドール・W・アドルノと思考の負い目/茅野大樹(東京大学)
経済原理と特異性──可謬性概念を通じた共同体把握の試み/三河隆之(東京大学)
【コメンテイター】宮崎裕助(新潟大学)【司会】三河隆之(東京大学)

パネル5:コラボレーションルーム3
表象文化論と精神医学のコンサルテーションリエゾン
ファントム空間を手術する──DMT(dance/movement therapy)試論/小椋哲(東京大学医学部附属病院)
拒絶と感応──カタトニアとヒステリーの図像学/斉藤尚大(東京都立豊島病院)
イマージュとしての発生学、形態学──表象を介した解剖学と精神医学の結合を構想する/磯村大(東京大学医学部附属病院)
【コメンテイター】原和之(東京大学)【司会】小林康夫(東京大学)

16:30-18:30
パネル6:コラボレーションルーム1
漂流するハリウッド──両大戦間期におけるハリウッド映画のグローバル/ローカル化
ベルリンとハリウッドの狭間で──ジョー・マイ『印度の墓標』(1921)における対米輸出戦略/竹峰義和(武蔵大学)
「ハリウッドの分身」エイゼンシュテインとアメリカ映画/畠山宗明(早稲田大学)
アメリカン・ギャングスター──一九三〇年代小津安二郎の犯罪メロドラマ/御園生涼子(東京大学)
【コメンテイター】吉本光宏(ニューヨーク大学)【司会】竹峰義和(武蔵大学)

パネル7:コラボレーションルーム2
物体的な、あまりに物体的な──自然史の只中
裂け目の深さ──ジル・ドゥルーズ『意味の論理学』における「物体的」深層/千葉雅也(東京大学)
悪しきパントマイム──『ラモーの甥』の生理学/大橋完太郎(東京大学)
カリス=借金帳消しのリアリズム──新約聖書への生態心理学的アプローチ/柳澤田実(南山大学)
【コメンテイター】染谷昌義(高千穂大学)【司会】佐藤良明

パネル8:コラボレーションルーム3
19世紀メディアと残滓としての身体
異像の系譜としてのステレオ写真/細馬宏通(滋賀県立大学)
あらわれる音像、とらわれる身体──1880年前後の「両耳聴」概念をめぐって/福田貴成(西武文理大学)
動物・痕跡・同一性──19世紀末フランスにおける犯罪者の身体/橋本一径
【コメンテイター】【司会】前川修(神戸大学)

*プログラムは予告なく変更される場合があります。

問い合わせ:表象文化論学会事務局
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
東京大学大学院総合文化研究科 表象文化論研究室内
FAX: 03-5454-4336
E-mail: repre@repre.org


第3回大会研究発表パネル(B形式)の審査結果および募集について

表象文化論学会第3回大会の研究発表に応募いただき、ありがとうございました。審査の結果、以下のB形式のパネルにつきまして、発表者1名を公募することになりました。希望する方は、下記の応募要項にしたがってご応募下さい。

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・パネル組織者:河村彩(東京大学大学院)
・パネル題目:権力の肖像
・パネル概要:
このパネルの趣旨は、異なった地域と時代における王や政治家などの権力者の表象としての肖像を考察することである。肖像画などの特定の人物に関する表象は、本人に類似しているということを前提としたものである。しかし時にはこの前提を大きく逸脱する形で、肖像に対して理想化・美化など様ざまな変形が加えられた。また肖像のレトリックはアレゴリーやメタファーなど多岐に渡り、肖像が制作されるメディアも印刷物や彫像などヴァラエティに富んでいる。このパネルでは、芸術的営為として肖像に加えられた「変形」や様ざまな肖像のヴァリエーションを考察する。

発表者は、個々の芸術作品の具体的な視覚的イメージの詳細な分析から出発し、それぞれの権力者の肖像の特性をいっそう明確にするため、肖像のタイプやスタイルを分類することを試みる。そしてこの分類にそって、権力者が自らの権力を示すための装置としてどのように肖像を利用していたのか考察する。

さらに発表者の各々の考察に基づいて、権力の肖像が描かれた時代の思想や科学の枠組み、社会状況や政治制度をどのように反映しているのか検討する。絵画の一ジャンルとしての肖像画研究という限定を越えて、芸術、政治、歴史が相互に関連しながら生成する視覚的イメージとして権力者の肖像にアプローチしていきたい。

・発表者:坂口さやか(東京大学大学院)
・発表題目:変容する皇帝:ルドルフ二世の肖像画をめぐる考察
・発表要旨:
神聖ローマ皇帝ルドルフ二世(皇帝在位1576-1612年)は、プラハ宮廷での芸術庇護・蒐集活動でその名を馳せた人物ではあるが、そのコレクションに占める自らの肖像画の割合は大きくない。だがそれらは軽んじられていたわけではなく、寧ろ看過できないものだったのだと思われる。本発表では、メダイヨンのデザインや銅版画を含む、ルドルフの肖像画を考察することによって、そのことを明らかにしたい。

ルドルフの肖像画は、主に次の三つに分類される。すなわち、1.ハンス・フォン・アーヘンやメダイヨン作家アントニオ・アボンディオなどによる、ルドルフを美しく知的に描いたもの、2.銅版画家エギディウス・ザデラーなどによる、月桂冠や鎧を身に着けている、強いルドルフを描いたもの、そして3.ジュゼッペ・アルチンボルドの《ウェルトゥムヌスとしてのルドルフ二世》に代表されるような、ルドルフの精神世界を表象したものである。ルドルフは、その時々の状況によって、あるいは彼自身の欲望によって、自らの姿を変容させていたのだ。

本発表においては、この分類に沿って、個々の作品を図像学的に解釈したのち、注文主たるルドルフの意図、および肖像の受け手の特定に迫っていきたいと思う。このプロセスによって、われわれは皇帝ルドルフの肖像の変容の有り様を目の当たりにし、それらの肖像が語りかけるものに耳をすませることになるだろう。


・発表者:河村 彩(東京大学大学院)
・発表題目:複製技術時代のレーニン
・発表要旨:
ロシア革命の指導者レーニンの肖像画や彫像はソヴィエト時代を通して数多く制作されている。とりわけ1924年のレーニンの死から数年間、熱狂的なレーニン崇拝にともなって、様ざまなスタイルでレーニンを表象することが試みられた。

本発表ではまずレーニンの死をとりまく状況とレーニン崇拝の特徴を考察する。そして、それらのレーニン崇拝を反映したアフル(革命ロシア美術家協会)のメンバーによって制作された、写実的なレーニンの肖像画と彫像を考察する。これらのレーニンの肖像は規範化、理想化を志向するものであり、後の社会主義リアリズムのスタイルのさきがけとなった。さらにこれらの規範化を志向するレーニン像に対抗するものとして提案された、レフ(芸術左翼戦線)周辺のメンバーによる「私的な」レーニンの肖像を考察する。レフによるレーニンの肖像は記憶の喚起やアーカイヴ資料としての写真の特性を利用したものである。

最期に二つのタイプのレーニンの肖像は互いに対抗しているにもかかわらず、どちらとも写真と密接な関係にあることを明らかにする。ロシアにおけるレーニンの肖像をモデルケースとしながら、20世紀の芸術文化の大衆化とそれに続く全体主義化という状況の下で、写生、複製技術、記憶を特徴とする写真が、視覚芸術の枠組みを形成していたことを明らかにしたい。

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【応募要領】
1.応募方法
発表を希望する方は、パネル名、氏名、所属、身分、発表タイトル、発表要旨(600字/200words)を記載したメールを5月14日(水)必着で application@repre.org まで送信して下さい。電子メールのSubject(件名)には、「第3回大会パネル発表者応募」とご記入下さい。

2.応募資格
発表者は、大会までに表象文化論学会会員になる必要があります。

3.制限事項
発表は未発表のものに限ります。発表者は、複数のパネルに応募することはできません。

4.審査
審査は、組織者に企画委員が加わって行います。最終的に十分な発表者が集まらなかった場合は、パネルが成立しないことがあります。審査結果は5月下旬に応募者宛てにメールで通知します。

5.使用言語
日本語または英語。応募の書類記入も当日の発表も、どちらの言語で行っても構いません。

6.機材
パソコンをご使用予定の方は各自ご持参下さい。会場には次の機材を用意しています。VHSデッキ、DVDデッキ、CDプレイヤー、プロジェクター、RGBケーブル、スピーカー、OHC。

7.問い合わせ先
企画委員会 kikaku@repre.org